土地売買や不動産売却は消費税0円?非課税・課税の区分について

私の家を売るときに、不動産会社がチラシを作ってくれました。バーンと家の写真や価格が掲載されて「いよいよ売却活動スタートね」と思ったのですが、価格の横に「税抜」や「税込」の記載がありません。「担当者の入れ忘れ?」と思って問い合わせると、私の物件にはなんと消費税がかからないと言われました。

何かを買うときって、みんな消費税がかかるんじゃないの? 物件によって違いってあるの? ここでは、不動産の消費税や非課税の取り扱いに関して詳しくお話していきます。

不動産売却の消費税

土地は非課税、つまり消費税は0円

消費税とは、その名の通り物やサービスを消費した時にかかる税金のことです。そして、消費税法第6条によると、土地の譲渡や貸付けには「消費税を課さない」ことが定められています。

つまり、土地は消費されてなくなることはなく、消費税を課さないと定められているので消費税はかからず0円ということです

建物も個人で売るなら消費税はナシ。ただし例外もあります

消費税の課税の対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等と規定されています。つまり、建物を個人で売却するなら消費税はかからないということです。ただし、居住用の自宅ではなく、投資用のマンションなどを売却する場合は、消費税の課税対象となります。

賃貸用のマンションなど、個人か事業かグレーゾーンの場合は?

相続などで賃貸用マンションを手に入れ、賃貸契約の人がまた住んでいたので出ていってもらうまでの少しの間だけマンションオーナーだった、という物件を売りに出す場合、個人なのか事業なのか判断が難しいですよね。この場合、土地は非課税ですが、建物は課税対象になります。

さらに、事務所や工場、テナント物件として使われていた建物など、その建物に対し事業収入があったと考えられる場合には、自分が事業をしていたわけではなくても課税対象になってしまう場合もあります。

ただし、いつまで使われていたのかなどにより判断基準が異なるため、消費税の課税対象となるかどうかがグレーな場合は、不動産業者や司法書士などの専門家へ相談してください。

消費税の申告を忘れると、納付するべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%もの上乗せした金額を支払わなくてはなりません。なお、自主的に期限後申告をした場合には、5%の上乗せ金額に軽減されます。

不動産の価格は、税込みでも表示なし!?

一般に消費税は「消費税転嫁対策特別措置法」の施行により、販売価格の横に、「税込」「税抜」などの表示をしなければいけないとされています。

しかし不動産の価格表示は、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第10条により、消費税及び地方消費税が課されるときは、その額を含めて表示することと記されています。「消費税転嫁対策特別措置法」の施行後も規則の改正がされていないので、不動産の売却価格には「税込」などが入っていなくても、消費税額を含んだ金額が表示されていることがあります。

個人で売却している物件は非課税ですが、不動産業者が売主になって販売している物件は課税対象なので、消費税が含まれています。そのため、買い替えなどで物件を購入する場合、消費税を含んだ金額で仲介手数料を計算すると払いすぎになってしまいます。

仲介手数料で損をしないためにはどうしたらいいのか、次から詳しく説明していきます。

仲介手数料には消費税がかかります

消費税法第4条において「国内にて事業者が行った資産の譲渡等には消費税を課する」と定められています。この資産の譲渡等に、不動産業者が宅建業務に基づいて行われる仲介業務という役務の提供も含まれているため、仲介手数料は課税対象になっています。

建物が税込金額だと仲介手数料は払いすぎに

売主の場合、不動産業者がミスをしない限り、自分の売り出し価格に消費税がプラスされていることがありませんが、買い替えなどで買主になった場合は少し注意が必要です。

先ほどお話しましたが、不動産の物件価格は税込などの表示を入れなくても、消費税が含まれている場合があります。売主が不動産業者などの場合です。しかし、仲介手数料を算出するための売買価格は、消費税を含まない金額が基になります。

例えば、3000万円の一戸建て(土地1650万円、建物1350万円)を購入したとします。売主は個人ではなく、不動産業者です。その場合、土地は非課税ですが、建物には消費税が含まれているので、税抜価格を計算しなくてはいけません。

建物1350万円なので、税抜き価格は1350万円÷1.08=1250万円
よって、一戸建て全体の税抜き価格は1650万円+1250万円=2900万円

仲介手数料を見てみると、
3000万円の場合は103万6800円
2900万円の場合は100万4400円 であるため、
3万2400円も払いすぎていることになります。

仲介手数料の計算方法に関しては、【不動産仲介手数料の真実|費用はいくらかかるの?支払い方法は?】の記事を参考にしてください。

消費税が10%に増税する前に売却したほうがいい?

2019年10月から、消費税が10%に増税されます。土地や建物は非課税ですが、それでも消費税が増税される前に家を売っておいた方が得なのかを考えます。

3000万円でマンションを売却したときの違い

土地や建物は非課税ですし、売却の際に消費税の影響を大きく受けるのは仲介手数料です。
例えば、3000万円のマンションを売却した場合の、仲介手数料を比べてみます。

消費税8%:103万6800円
消費税10%:105万6000円

その差は1万9200円とそれほど多くはないので、消費税が増税されてしまうからと焦って売却する必要はないといえます。しかし、これだけで判断してはいけません。

買主の負担を考えると増税前が有利

実は、消費税が増税されると買主には大きな負担がかかってきます。仲介手数料のほか、住宅ローン手数料、登記費用等、融資手数料、登記手数料(司法書士への報酬)などに消費税が掛かってしまうからです。そのため、買主の心理としては増税前に家を決めてしまいたいと考えます。

実際、消費税が5%から8%に上昇する直前には中古住宅の需要が高まり、売主が有利に進められました。さらに増税後、需要が冷え込むと不動産業界では値引き合戦が行われ、急激に価格が下がることになりました。その点を考慮しつつ、やはり売るのであれば増税前に行う方が良いです

家が売れるまで一戸建てなら1年以上、マンションなら8カ月程度かかることが多いので、いつか売ろうと思っているのであれば、2018年10月より前が1つのタイミングといえます。

その他の費用にも消費税がかかります

住宅ローンを完済したら

もし住宅ローンを支払っていたなら、売るためには住宅ローンを完済し、抵当権を抹消しなければなりません。住宅ローンを完済するために一括繰り上げ返済した場合、その手数料に消費税がかかります。

一般的には変動金利ローンなら3000~5000円、固定金利ローンであれば3万〜5万円が手数料の金額です。

司法書士への報酬に

抵当権を抹消する際など、司法書士などの専門家に依頼した場合、報酬金額に対して消費税がかかります。例えば住宅ローンの支払いが完了し、家に関しての抵当権の抹消登記をお願いした場合、報酬は1万円前後です。

リフォームや修繕費用

家の売却は非課税ですが、家を売るために修繕やリフォームをした場合、その費用に対しては消費税が課税されます。取得費にこの金額を計上する際は、消費税込みの金額になります。

不動産売却に関する消費税課税一覧表

家や土地を売却するときに掛かる費用のなかで、消費税が課税される項目についてまとめました。ちなみに、売買契約書に貼付する印紙税や、売却益が出たときに収める不動産譲渡所得税など、税金にも消費税はかかりません。

消費税が掛かる
土地 icon_check4
建物(居住用) icon_check4
建物(賃貸用・投資用・テナント・工場など) icon_check2
不動産業者への仲介手数料 icon_check2
住宅ローンの一括繰り上げ返済手数料 icon_check2
抵当権抹消登記などで依頼した司法書士への報酬 icon_check2
リフォームや修繕費用 icon_check2

まとめ

家を売るからには消費税はかかるものと思っていましたが、個人で売却する場合は、土地も建物の消費税は0円です。増税前に焦って売る必要がありませんが、中古物件の需要が高くなることが想像できるので、売るなら増税前が有利です。

ただし、家を買い替えた場合など、買主側で仲介手数料を支払う場合には「消費税が加算された金額で計算されてしまい払いすぎて損をした」なんてことのないよう、売主が誰なのか必ずチェックしてください。

また、相続で賃貸マンションや駐車場などを受け取った場合、自分は事業を行っていないという認識でも、その建物に事業収入があったとして、消費税が課税される可能性が高いので要注意です。非課税だと思って消費税を申告しなかった場合、あとから無申告加算税として15~20%、悪質だと判断されると40%もの上乗せ分を支払わなくてはいけなくなります

相続した建物で居住用ではない物件を売る場合は「個人で売るなら非課税のはず」と思い込まず、必ず専門家に相談してください。

高く家を売る第一歩は“相場を知る”こと!

不動産一括査定サイトなら、無料査定ですぐに相場がわかります!たった2~3分でカンタンに依頼できるので、まずはここから始めてみてください。
※机上査定を選択すれば業者が訪問することはありません。

関連記事

プロフィール

こんにちは。
東京で独身時代を過ごし、現在は結婚して関西でマンションを購入。趣味は食べ歩きとマンガを読むことです。
※ちなみに、イラストの後ろはマンガで、決して札束ではありませんよ(^^)。
20代のとき、マンションを購入&売却しましたが、買うのはいいけど売るときは失敗だらけ…。意外と周りにも同じ失敗や体験をしている人が多かったのです。そこで、高く売るためのサイトを作ろうと一念発起!
素人ながらに調べた知識をみんなで共有できたらと頑張っています。

>> 運営者情報

家やマンションを高く売る方法