家・マンションを売るときの査定から引き渡しまでの手順を知る

以前、私が家を売ったときは準備不足なところもあり、必ずしも理想通りの売却とはいきませんでした。しっかり備えていれば困らずに済むことでも、勉強不足だった当時の私は慌ててしまうこともありました。

ここでは私が経験したことや調べたことをもとに不動産売却の流れをまとめてみたいと思います。自分の希望する売却価格や条件で売却するためにも家を売ろうと決意した時から契約までの流れを把握して何事も早めに準備しましょう。

家・マンションの売却手続きをする前に考えておくこと

家・マンションを売ろうと決意した場合、不動産業者へ査定依頼をする前に、しっかりと準備をして足場を固めましょう。なにも難しいことをするわけではありません。自分がなぜ家を売りたいかという動機や、売却までのスケジュールをイメージトレーニングするような感じです。ここでしっかり準備ができているのとできていないのとでは、手続きに入ってからの苦労がぜんぜん違います。

売却する理由と状況を整理する

まず、売却の準備が整っているか、重要な項目をすべてチェックしましょう。どんな理由で売却するのか、資金は十分か、いつまでに引っ越ししなければならないかなど、売却の行方を左右する条件をすべてチェックし、他人に説明できるくらい明確にしておく必要があります。

「家の売却理由」を明確にする

手続きの準備に入る前に、まずは「家を売りたい理由」をはっきりさせておきます。売りたい理由によって、売却までに必要な時間が変わってきます。たとえば、転勤で家を買い替える場合は、引越しするタイミングが決まっているため、早く売却も決めてしまわないといけません。

売却を依頼する際には不動産業者から、内見の際には購入希望者から「どうして家を売るんですか?」と聞かれますので、そのときに詳細な説明できるように準備をしておきましょう。

住み替えの時期

住み替えで家を売却する場合、いつまでに引越しをしたいかのスケジュールを確認しましょう。タイムリミット次第で、売却の方法や売却相手が変わってきます。スケジュールは必ず明確にしておきましょう。

手元に資金はどれくらいあるか

売ろうと思っている家に住宅ローンは残っているか、住宅ローンが残っている場合は残債はいくらになるか、明確に把握しておきましょう。さらに、現在の資金状況を確認し、新居購入の資金にいくらまわせるかを考えてみましょう。住宅ローンの残債がある場合の家の売却については「住宅ローン残債のある家・マンションを損せず売却するために」を参考にしてください。

売却価格、時期、新居をイメージしておく

実際の売却に向けて活動し始める前に、具体的なイメージを固めておくことも大切です。価格から新居のイメージまで、理想的な展開をイメージしてみましょう。

どのくらいの価格で売却するか

家を売りたい理由と経済的な状況を把握したうえで、自分の家がいくらで売れそうか、相場を調べてみましょう。高く売れることに越したことはありませんが、相場とかけ離れた価格で売り出してしまうと、購入希望者がなかなか見つかりません。売却にタイムリミットがある場合は特に、相場を知ったうえでの適切な値付けが大切なのです。できるだけ多くの価格情報に触れて、価格の相場をつかみましょう。

簡単に価格相場を調べる方法を知りたい人は「家の価格相場が誰でも今スグ調べられる方法で家の高額売却を目指す」を参照してください。

売却スケジュールを考えてみる

いつまでに売却しなければならないのか、引っ越しはいつまでに終わらせなければいけないのかを整理できていると、購入希望者に家を引き渡すタイミングがいつ頃になるか逆算できます。そして引き渡しの時期がいつになるかがわかると、売却にどれくらいの時間が使えるかが判明します。よほど人気のある物件出ない限り、そう簡単には売れないため、売却までの時間を十分に確保しておくことはとても重要です。

新居は購入するのか? 賃貸にするのか?

買主に家を引き渡した後に住む場所も確保しておく必要があります。買い替えで新しい家を確保できていればいいですが、売却して予算を確保し、それから新居を購入する場合、売却と並行して新居探しをするか、貸家を賃貸する必要が出てきます。

家・マンションを売却するための手順

家を売りたい理由や経済的状況、売った後の新居について十分にイメージができたら、家・マンション売却の手続きに入ります。下の図は売却の流れをまとめたチャートです。

第1段階
  • 不動産の価格相場を知り売却価格の目安を立てる
  • 複数の不動産業者へ査定依頼をする
  • 不動産の販売を依頼する不動産業者を決める
  • 不動産業者と媒介契約を結ぶ
第2段階
  • 売り出し価格を決定し販売スタート
  • 内見希望者を家へ迎える
  • 希望者からの買い付け申し込み
  • 条件や不動産の売買価格の交渉
  • 購入希望者へ物件情報を提示
第3段階
  • 購入希望者との売買契約
  • 売買契約が結ばれたら家からの引越し
  • 不動産の引き渡し手続きと決済

図で表しているように家・マンション売却の手順は、3つの段階に分けることができます。第1段階は「売却活動の準備から売主と不動産業者との契約」、第2段階は「売却活動スタートから買主との価格交渉」、そして最後の段階は「買主との売買契約から不動産の引き渡し」です。順を追って詳しく見ていきます。

第1段階 売却活動の準備から売主と不動産業者との契約

不動産を売却する場合、はやる気持ちで最寄りの不動産業者に駆け込みたくなりますが、それ以前にやることがあります。不動産業者が決定すれば、第1段階の準備は終わったも同然なのです。まずは、不動産業者と契約するための準備について確認しましょう。

家・マンションの価格相場を知り売却価格の目安を立てる

売却すると決めたら、いくら程度で売れそうなのか、相場を確認します。まずは、売りたい物件の周辺相場を調べてみましょう。インターネットの不動産情報サイトや、不動産情報誌、不動産チラシなどで簡単に情報を集めることができます。

複数の不動産業者へ査定依頼をする

自分が希望する価格や条件で売却するには、信頼できる不動産業者との出会いが大切です。売却を任せるのにふさわしい不動産業者を探すため、情報を幅広く集めましょう。不動産業者の情報を得るには、不動産一括査定サイトを利用するのが便利です。そこから査定額の高い業者をピックアップして、訪問査定を依頼します。不動産の価格は、査定した業者が変われば金額も変わります。業者によって驚くほど査定価格が異なるので、なるべく多くの業者から見積もりをもらったほうが、後々の悔いが残りません。

不動産業者による家の査定については、「不動産売却査定の価格決定ポイント(家編)」「不動産売却査定の価格決定ポイント(マンション編)」を参照してください。

不動産の販売を依頼する不動産業者を決める

訪問査定をしてもらった業者の中から、査定額や担当者の雰囲気などをチェックし、「売却を任せられる不動産業者を決めましょう。

不動産業者と媒介契約を結ぶ

家の売却を依頼したい不動産業者が決まれば、その業者と正式に「媒介契約」を結びます。媒介契約には3つのタイプがありますが、自分の希望する売却方法などを踏まえて、どの契約を結ぶか決定します。媒介契約のタイプとそれぞれの内容については「家が売れない原因を知って「売れる家」に変えていく方法」にまとめてありますので参考にしてください。

第2段階 売却活動スタートから買主との価格交渉

仲介してくれる不動産業者を決めたら、いよいよ具体的な売却活動に突入します。スムーズに売却するためには、不動産業者との適切なコミュニケーションが欠かせません。ここから紹介するポイントではすべて、担当者とのコミュニケーションが重要になります。事前に確認しておきましょう。

売り出し価格を決定し販売スタート

売り出し価格は、素早く売れるかどうか、どんな販促を行うかに大きく影響します。自分の希望売却価格で一方的に決めるのではなく、不動産業者の査定価格や周辺の物件の売却事例、市場の動向を踏まえて、担当者と相談して決めましょう。
売り出し価格が決まれば販売がスタートします。

内見希望者を家へ迎える

不動産業者が出した広告などの情報を見て、物件への興味を持った人が現れると、内見希望の連絡が入ります。内見希望者は将来その家に住むかもしれない人なので、その人が家に対して悪い印象を持たないように、玄関や各部屋、トイレやお風呂場などの水回りをキレイに掃除しておきましょう。室内を狭く感じさせないよう、不要な家具などは思い切って処分することをおすすめします。家具・家電の処分に関しては「家・マンション売却時は家具も処分しないとダメ?」に詳しい情報がありますので、参考にしてください。

希望者からの買い付け申し込み

内見した希望者に購入の意思があれば、不動産業者を通じて購入の申し込みが伝えられます。内見者から売主に直接連絡が来ても、不動産業者との契約内容によっては購入希望者との直接的な売買ができないケースがあるので注意してください。

条件や不動産の売買価格の交渉

不動産業者をまじえて購入希望者と売却条件を交渉します。交渉の焦点で重要となるのはもちろん売却価格ですが、リフォーム費用の負担や引き渡し日など、価格以外の条件についても譲歩できる点と譲れない点をはっきりと主張して交渉を進めます。

購入希望者へ物件情報を開示

購入希望者と売買契約を結ぶ前に、物件に関する情報をできるだけ正確に購入希望者へ提供しましょう。特に、契約締結後のトラブルを防止するために、物件の不具合や欠陥がある場合には、誠実に購入希望者に伝えることが大切です。また不動産業者が仲介する場合は「重要事項説明」という制度に基づいて、業者から購入希望者へ詳細な物件説明が行われるので、不動産会社の物件調査に協力しましょう。

第3段階 買主との売買契約から不動産の引き渡し

購入希望者が現れると、売却もいよいよ佳境を迎えます。ここで気を抜かず、契約締結まですべきことをぬかりなく行ってください。

購入希望者との売買契約

諸条件について売主と買主が合意したら、いよいよ売買契約を結びます。このとき、一般的には物件価格の10~20%程度の手付金(契約金)を売主が受け取ることになります。売買契約を結ぶに際には、しっかりと契約内容を確認しましょう。

売買契約が結ばれた家からの引越し

不動産を引き渡す時は原則として、売り主の家具や家電、荷物を残してはいけませんので、引き渡し日までには引越しを完了し、いつでも家を引き渡せる状態にしておきます。

不動産の引き渡し手続きと決済

引き渡し手続きでは、売主は買主から売買代金の残金を受領します。それと同時に、代金の領収書と所有権移転登記に必要となる書類を一式、買主に引き渡します。このほか、いろいろな書類が必要となるので、必要な書類はすべて事前に用意しておきましょう。

家・マンションを売るときに必要な書類

家・マンションを売却する際にはたくさんの書類が必要になります。私は、家を購入した時の売買契約書がどこにあるかわからず、半日かけて家の中を探し回っていました。

書類が必要になるのは、不動産業者と売買契約を結ぶ時と、物件の引き渡しをする売買決済時の2回です。事前に売却スケジュールを組むときは、売買契約と売買決済の日程もある程度決めておいて、それに間に合うように準備を進めましょう。

売買契約時に必要になる書類

以下の書類をもとにして、不動産業者が家を売るための資料や図面、広告を作成します。

登記簿謄本(登記事項証明書)

現在住んでいる土地・建物に関する情報が記載された不動産の登記簿謄本を取り寄せます。書類を取り寄せるには、住んでいるエリアの管轄法務局を調べる必要がありますので、まずは法務省法務局のHP「管轄のご案内」で確認してください。

取得先:法務省法務局
取得方法①:管轄法務局で取得
住んでいるエリアを管轄する法務局を訪れて、申請書に必要事項を記入します。登記簿謄本には、登記簿上の住所をしめす「地番」や「家屋番号」といったなじみのない言葉がいろいろ書いてあります。わからない場合は法務局に備え付けのブルーマップで確認するか窓口で質問してください。申請書の提出前には必ず、法務局内の印紙売り場で登記印紙を購入し、申請書に貼ってください。

取得方法②:郵送で取得
管轄の法務局へ申請書、登記印紙、返信用切手を郵送します。登記印紙は郵便局でも購入できます。

家を購入したときの売買契約書

今住んでいる家・マンションを購入した時の売買契約書です。紛失した場合でも売却は可能です。不動産業者に紛失したことを正直に伝えてください。

重要事項説明書

今住んでいる家を購入した時に取得した、家の契約条件などの重要事項が記載された書面です。紛失した場合でも売却は可能です。不動産業者に紛失したことを正直に伝えてください。

売買決済時に必要となる書類

売買契約時に必要となる書類については、引き渡しの前に不動産業者が詳しく教えてくれます。しかし、用意するために時間がかかる書類も多く、何が必要かを知ってあらかじめ用意しておくと安心できます。

登記済権利証

「権利書」とも呼ばれる、物件の特定と登記に使用する書類です。この書類を物件の買い主に渡すことによって不動産の所有権を移転させます。
取得先:法務局
取得方法:家を購入したときに法務局から発行された書類です。紛失した場合は再発行ができません。登記済権利証を紛失した場合は、は司法書士に「本人確認情報」の作成を依頼しましょう。

固定資産税納付通知書および固定資産税評価証明書

固定資産税の納付額を確認するために必要な書類です。また登録免許税の算出の際にも必要になりますので、最新のものを準備してください。取得方法と取得先は今住んでいるエリアの市役所窓口で確認してください。

実印、印鑑証明

売り主本人の実印と、その実印が本人のものであることを証明する印鑑証明という書類も必要です。

抵当権抹消書類

住宅ローンの返済が完了した際に、銀行から発行されます。

境界確定測量図

売却する土地がどの部分なのかを明確にするために必要な書類です。境界線があいまいな場合は購入後にトラブルとなる可能性があります。あらかじめ売却不動産の隣接地の土地所有者から了承を得て、測量図を作成してください。土地家屋調査士事務所に測量を依頼し、作成してもらいます。

考察(まとめ)

家の売却についての情報をまとめていたら、自分が家の売却を準備をしていたときのことを思い出しました。家を購入するときには、その物件の売買契約書や登記済権利書など、のちのち必要になる書類がたくさんありますし、なくしてしまったら再発行できない書類もありますので、しっかり管理しておかないといけませんね。

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プロフィール

こんにちは。
東京で独身時代を過ごし、現在は結婚して関西でマンションを購入。趣味は食べ歩きとマンガを読むことです。
※ちなみに、イラストの後ろはマンガで、決して札束ではありませんよ(^^)。
20代のとき、マンションを購入&売却しましたが、買うのはいいけど売るときは失敗だらけ…。意外と周りにも同じ失敗や体験をしている人が多かったのです。そこで、高く売るためのサイトを作ろうと一念発起!
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