マンションの査定で損をしないために!不動産売却査定の価格決定ポイント

同じマンション、同じ位置(向き)、同じ間取りなのに7階なら4100万円、2階なら3600万円の売却価格が付いていました。これってつまり、1階ごとに100万円の差があるってことですよね。やっぱり高層階じゃないと高く売れないの?マンションならではの査定ポイントを詳しく調べていきましょう。

マンションを査定するとは

いま住んでいるマンションの価値がどれくらいで、販売価格をどう決めればいいのか、不動産業者が過去の取引事例や近所での販売価格、市場の動向や地域の特性などを踏まえ、金額を算出してくれるものを「査定」と言います。

査定の流れや方法に関してはマンションでも戸建てでも同じですので、【家の査定で損をしないために!】の下記の項目を参照してください。

◎査定の流れに関してはこちら
◎査定の方法に関してはこちら

机上査定の前に用意するもの、準備すること

マンションの場合、戸建てとは少し聞かれる内容が異なります。
自分の物件に関する情報は事前に確認し、すぐに記入できるようにしておきましょう。

・物件の種別(マンション、戸建て、土地。今回の場合はマンションです)
・所在地
・最寄り駅
・駅からのアクセス(徒歩での所要時間)
・建物の面積、間取り(購入時のパンフレットや売買契約書を用意)
・建築した会社名
・築年月日(築年数)
・売却予定日

適正な査定のための判断基準チェック

購入した時は相場より高かったから、査定金額も高いはず…それは、間違いではありません。しかし、戸建て以上に資産価値の下がるスピードが早いのがマンションの特徴とも言えます。一説には、70平米クラスのファミリー型マンションなら、1年に100万円ずつ値下がりするとも言われています。

実際に自分のマンションの価値がどれくらいなのか、マンションならではの査定ポイントも踏まえて考えてみましょう。

査定が高くなる周辺条件

リセールバリューをチェック

ちょっと耳慣れない言葉かもしれませんが、マンションの資産価値の客観的な指標と言われています。新築分譲地の価格を100として、築10年の中古マンションの価値維持率を数値で表します。数値が大きいほど、中古になっても価値が下がっていないということです。

『 リセールバリュー マンション ランキング 』などで検索すると駅や街の名前が一覧で出てきますので、自分のマンションの立地がそのランキングに含まれているか、その数値はどのくらいなのかを確認してください。

人気の街や駅周辺の場合、購入時の8割~9割程度という高値で販売していたり、リセールバリュー値がなんと100を超えていたりすることもあります。自分の所有するマンションの大きさや築年数にもよるので確実とは言えませんが、立地条件を判断する目安になります。

近隣の家賃相場

マンションの人気は賃料と連動しています。同程度の賃貸マンションの家賃を調べ、いろんなエリアと比較してみて高めならマンションの販売価格も高く、低めなら販売価格も低くなるので分かりやすい指針となります。

マンションの規模

マンションと言っても、アパートのような小さな一棟だけのものから、まるで街のような大規模なものまで多種多彩です。

では、どんな規模が人気なのかというと、都市部のファミリータイプの場合、20階建て以上で300戸以上のマンションか、もしくは50戸以下のマンションです。築浅でなくても新築分譲時の8割程度の価格をキープしていることが多いです。

アクセス

最寄り駅へのアクセスは買い手へのアピールがしやすく、査定評価は高くなります。

公益財団法人 不動産流通推進センターが発表している「既存住宅価格マニュアル」では、駅からの所要時間でどのくらいの評価になるのかポイントで示してあるので、詳しくはそちらを参照してください。
◎交通の便と家の査定の関係はこちら

しかしマンションの場合は、そのマニュアルよりも各不動産業者の査定内容は厳しくなっています。なぜなら、マニュアルは戸建てとマンションの区別がされていませんが、マンションは利便性を求めて購入する方が多いためです。

最寄り駅からのアクセスが6分以内なら2割減、10分以上になってしまうと3割~4割も価格が下がる場合があります。

また、中心街や都心から徒歩や電車など複数の交通機関を使用して30分圏内、人気沿線、特急や快速が止まるなどの要素から外れると、価格が一気に下落します。

周辺環境と開発状況

マンションがどんな環境に建っているかも重要です。前述の既存住宅価格マニュアルにて詳しく記載していますので、参照してください。
◎周辺環境と家の査定の関係はこちら

アクセスの項目でも述べましたが、実際はマニュアルよりも厳しく評価されます。
マンションの徒歩6分圏内に駅ができる、大きなスーパーや商業施設が建設されるなどのうわさを耳にしたなら、査定価格が上昇する可能性があるため市役所などに確認してみると良いでしょう。

逆に特急や快速が止まらなくなる、大きな会社や学校が閉鎖・移転されるなどの場合、確定した時点で一気に価格が下がりますので、こちらも確認しておくことをオススメします。

特例としてファミリー物件の場合、有名公立小学校(幼稚園)の学区圏内はわざわざ引っ越しをしてでもその学校に通わせたいという需要があるため、高くなる可能性があります。

査定が高くなる建物条件

築年数

新しいほど価値が高いのは言うまでもありません。前述の既存住宅価格マニュアルにて、築年数に関し詳しく記載しています。そちらを参照してください。
◎既存住宅価格マニュアルはこちら

戸建ての場合は1年ごとに価値が目減りしますが、マンションの場合は築浅と言われるのは3年から長くて5年であり、それ以降は極端に言ってしまえば10年でも15年でも一緒と考えられてしまい、驚くほど評価が低くなる可能性もあります。

眺望

マンションは通常、何階建てでも建物を3つに区分し、低層階、中層階、高層階と呼ばれます。やはり人気は高層階であり、10階建て程度のマンションの場合、1階上がるごとに2~3%価格が上昇します。

20階以上の高層マンションと呼ばれる物件はもう少し上昇率が緩やかになり、1階上がるごとに1~1.5%価格が上昇します。この際、東京タワーやスカイツリーが見える、富士山が見えるなど、特別な景色が見えるとその価格はさらに3~5%の上昇が見込めます。

日当たり(窓の向き)

戸建ての場合は家の正面がある玄関の向きで方位を決定していましたが、マンションの場合はリビングの窓など、その家で一番大きな窓のある向きで方位が示されます。

南向きの評価が高いことは言うまでもありません。南向きを基準にすると、東向きは-3%~-7%、西向きは-5%~-9%、北向きは-10%~-20%になってしまいます。

  • リビングの窓が南向き 基準価格
  • リビングの窓が東向き-3~-7%
  • リビングの窓が西向き-5~-9%
  • リビングの窓が北向き-10~-20%

位置

マンションは通常、上に行くほど評価が高くなることは眺望の項目でお伝えしましたが、例外もあります。実は1階と、最上階のすぐ下の階です。

1階は階下の住民がいないため足音や騒音などを気にする心配がないので、小さなお子様や年配の方、音楽を嗜んでいる方には需要が高く、さらに専用の庭や駐車スペースがあると5%~10%評価がアップします。

また、最上階は屋上がコンクリートのために夏の日差しや冬の冷え込みで暖房費が高くなるとして人気はそれほど高くなく、実は最上階よりも1つ下の階の方が評価が高くなる場合もあります。

同じフロア内であれば角部屋はやはり人気です。一般的な角部屋だと3%~5%、南角は5%~10%、ルーフバルコニー&角部屋で10%~15%価格がアップする場合もあります。

逆に、エレベーターの隣の部屋、自転車置き場や共用スペースの上の部屋、ごみ置き場が見える部屋は評価が下がりがちです。低層階の場合は階段が隣や正面にあるとマイナスになります。

間取り

マンションの間取りの多くは、共用の外廊下に面した壁の中央付近に玄関があり、廊下を挟んで左右に部屋や水回りを配置し、突き当りがリビングやダイニング、バルコニーになっている「田の字型」と呼ばれる形状です。

これに対し、高級マンションなどによく用いられているのが「センターイン」と呼ばれる形状です。玄関を中心に左右に部屋が分かれるのでプライベートとパプリックを分けやすく、廊下の設置を最小限にしてスペースを有効利用できるので、こちらの方が人気があります。

また、左右どちらにもバルコニーがある、外廊下から少し引っ込むような形で玄関が作られたアルコーブ玄関なども高評価されます。

一時期人気のメゾネットタイプは、やはりマンションにはフラットな形状が求められているので評価が低くなっています。
さらに、メインバルコニーの間口が7m未満の場合も評価が下がります。

マンション間取り

管理組合に関して

マンションには必ず管理組合があります。「マンションは管理を買え」と言われるほどです。マンション全体の共用スペースがきれいに清掃されているのはもちろんですが、マンションの住民でなければわからない管理体制や活動内容を提出することで査定評価が高くなります。

長期修繕計画やその実施実績、積み立て資金の有無、管理組合が発行する組合活動に関しての報告書、共用施設の定期点検の記録などを用意しましょう。

リフォームやメンテナンス

築年数は古くても、十分にメンテナンスやリフォームをしていると査定評価はアップします。特にマンションの場合はキッチンや浴室、トイレなどの水回りが重要です。

リフォームなど手を加えている場合、いつ、どんな部分に何をしたのかを詳しく説明できると良いでしょう。

マンションのブランド

2015年に発覚した横浜市のマンション傾斜問題に端を発し、大手と言われる施工業者やデベロッパーの出がけた物件でも安心とは言えなくなってしまいました。しかし、万が一何かトラブルが起きた場合、大手であれば補償が手厚くなる可能性が高いと言えます。

さらに、最近ではマンションブランド性を打ち出し、高級さや快適性をアピールしているシリーズがあります。知名度の高さは査定に高評価になると言えるでしょう。

建築年

築年数が古いマンションの中でも、1981年5月31日以降に着手されたマンションは、震度6~7の地震でも倒壊しないような構造基準で建設されています。逆を言えば、それより古いマンションは耐震構造に問題がある可能性が考えられると評価が低くなります。

また、リーマンショック以前の2009年から2010年に建築されたものは、材料費の高騰などの影響を受けていないため、同じような広さや高さのマンションに比べるとグレードが高く評価も若干高めになります。

マンションならではの評価マイナス要因

戸建てと異なり、マンションは自分ではどうしようもない理由で査定評価が下がる場合があります。

エレベーターがない

5階建て以下のマンションにありがちですが、エレベーターがない場合、1階は価格に影響がないものの、3~5階は10%から30%もダウンする場合があります。

駐車場や駐輪場が確保できない

マンションの戸数分の駐車スペースや、戸数×2程度の駐輪スペースがない場合はマイナスです。駐車スペースの場合は近隣の契約駐車場の有無や料金などを調べておくと、マイナス分を回避できる可能性もあります。

コーポラティブハウスである

コーポラティブハウス(コーポラティブマンション)とは、入居希望者が組合を結成し、その組合が事業主となって土地の取得から建物の細部に至るまでこだわり抜いて作ったマンションのことです。中古で購入する場合、仲良しグループの中に突然入り込む転校生のような存在になってしまうと敬遠され、評価が低くなります。

事故物件がある

事故物件とは、殺人や自殺、放火や失火などの火災が発生し、刑事事件に該当する事柄で死者が出てしまった物件や、事故や災害、孤独死などで居住者が死亡した物件のことです。

自分の部屋には関係ない!と主張しても敬遠されるため、その他の条件が良くても価格が下がってしまいます。

但し、不動産業者の説明義務があるのは販売する部屋や共有部分だけなので、自分の部屋からその現場の部屋が離れている場合や、その事件の有名度が低ければ査定評価に入れない場合もあります。

隣に空き地がある

空き地にはどんな建物が建設されるかわからないので査定金額が下がる可能性があります。特に南向きリビングの正面にある場合、かなりのマイナス評価に繋がります。

チェックシートで簡単チェック

自分のマンションの高評価につながる項目はいくつ当てはまるのか、チェックシートを用意しましたので簡単にチェックしてみましょう。
◎【マンションの査定チェックシート】はこちら
プリントアウトなどして活用してください。

査定金額が決定したら

訪問査定から数日~数週間で、不動産業者から査定金額が提示されます。査定金額が決定したら終了…ではありません。今度は販売価格を決めるなどの、より販売に向けて動きだすことになります。

査定金額が算出されてからの注意点などは【家査定で損をしないために!】の【査定金額が決定したら】を参照してください。
◎査定金額が決定したら…はこちら

考察(まとめ)

家の査定で損をしないために!の「査定価格=販売価格ではありません」でも詳しく説明している通り、査定金額がそのまま販売金額になるわけではありません。販売金額は査定金額を参考に自由に決めることができます。

とは言え、査定価格とあまりにかけ離れた金額を設定すると、不動産会社から売る気がないと見なされたり、いつまでも売れ残ってしまったりするので注意しましょう。

マンション査定の場合は戸建てに比べ駅までのアクセスや立地、管理事務所の体制など自分の努力では何ともできない部分の比重が高いのが特徴であり、その内容はとってもシビアです。近所付き合いのない場合も多いので、戸建てのように近隣の住民との関係性が良くてもまったく査定には考慮されません。

また、築年数が古い場合は、水回りや壁紙などのリフォームをすることで査定金額よりも価値が高くなり、販売価格を高く設定できる場合もあります。査定した後は、これからの販売戦略を不動産業者と良く相談してください。

プロフィール

こんにちは。
東京で独身時代を過ごし、現在は結婚して関西でマンションを購入。趣味は食べ歩きとマンガを読むことです。
※ちなみに、イラストの後ろはマンガで、決して札束ではありませんよ(^^)。
20代のとき、マンションを購入&売却しましたが、買うのはいいけど売るときは失敗だらけ…。意外と周りにも同じ失敗や体験をしている人が多かったのです。そこで、高く売るためのサイトを作ろうと一念発起!
素人ながらに調べた知識をみんなで共有できたらと頑張っています。

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「家売るオンナ」サンチー不動産同盟