第十話 ビル一棟まるごと売却!そして次のステージへ

BARちちんぷいぷいのママ・こころが事務所に飛び込んできたところからスタート。

ビルを建て替えるため、オーナーから立ち退きを迫られていると言う。
ビル内にあった喫茶店などもすでに立ち退いていた。
屋代は立ち退き料をもらって移転を考えてみたらと勧めるも、
あの店は私のふるさとだからイヤだと言う。
ならばと、状況を確認するためにオーナーのもとへと行く屋代。
すると、ビルのオーナーは取り壊すのでも、そのまま売るのでもどちらでもいいと話を聞く。
そこで、ビルの空きテナントを埋め、建物の価値を高めたうえでビル一棟の売却を提案。
八戸からは新宿営業所は売買専門なのに賃貸もするんですか~と文句が出るものの、
新宿営業所として参加不参加は自由と伝えられる。
その話に、三軒家は全く反応しなかった。

一方、三軒家は元プロバレリーナとして活躍していた望月葵(凰稀かなめ)から、
事故で歩けなくなってしまった娘・カンナ(堀田真由)のために
新しい家を探していると相談を受ける。
三軒家は、バリアフリーにもいろいろあるのでカンナさんに話を聞きたいと伝え、
カンナが入院している病院へ行くことになった。

病室のベッドに横たわるカンナ。しかし、かなり不機嫌な様子。
三軒家が新しい家をお探ししますと伝えると
「新しいお家なんていりません。ずっと病院にいるから」と取り合わない。
場所を移し葵と話をすると、医者からはとっくに治っていると伝えられているという。
しかし、カンナは立とうとせず、主人はずっとシンガポールで仕事をしていて、
もう何年も会っていないと伝えられた。
高額な入院費や日々の生活費は、主人から送られていうと言う。
実はシンガポールに女性や子供がいて、帰ってこないのだと伝えられた。
「お金だけはいくらでも送ってくれるんです」という葵の言葉に反応する三軒家。

朝の会議の時にはまったく興味をみせなかったのに、
なぜかちちんぷいぷいの入っているビルを訪れ、立ち退いた後の店の下見を行う三軒家。
壁紙やじゅうたんをはがし、床の上で飛び跳ねたり走り回ったりと奇怪な行動をするも、
階下のちちんぷいぷいにはまったく響かない。
そして「このビル、私が売ります!」と一人宣言するのだった。

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場所と日にちが変わって、新宿営業所内。足立と庭野が話をしていた。
三軒家が深川営業所に移動する噂があると言われ、驚く庭野。
足立は、「三軒家チーフが好きなら、遠くに行く前に行動を起こした方が良いんじゃないの?
ああいう強気な女性には、こっちも強気でガッと行った方が良いんだよ、ガッと」とアドバイス。
庭野はその言葉に、エレベーターホールに向かう三軒家に向かい「待てよ万智っ」と呼びかけ、
後ろから抱きしめる……という妄想を膨らませた。

この話を物陰で聞いていた白洲。
もし三軒家チーフがいなくなったらどうします?と宅間に問いかけてみた。
すると宅間は少し気が抜けるかもしれないけど、せいせいするかな…と答える。
しかしここで同意することなく「三軒家チーフが異動になる前に一軒でも売らないと!」と一念発起。
顧客名簿に電話をかけまくることにした。

老夫婦の内観のアポイントを取り付け、セールスポイントを自分なりに書いた紙を用意し
説明をする白洲。頼りなげな雰囲気が老夫婦には好印象だったため、
営業所に戻りいちばんにうれそうだと三軒家へ報告。
しかし三軒家は、まだ売れたわけじゃないと冷たい。
聞いていた屋代は、なぜ僕に報告しないかなと拗ねる。
もっと褒めてもらえると思った白洲は、三軒家が異動する前に一軒売りたかったと言い、
営業所内の人間を驚かせた。
凍り付いたような営業所内の人間をスルーし、外出しようとする三軒家。
庭野は追いかけ、エレベーターの前で、かつての妄想を実行しようとするも
「背後に立つな!」と一喝されてしまう。
一緒にエレベーターに乗り込み、とりあえず三軒家と一緒についていく。
すると、三軒家はちちんぷいぷいの入っていたビルに再度訪れた。
庭野に対し、この壁紙と床をはがし、磨けと命令する。

そして、カンナが入院している病院へ。
新しい家はいらないというカンナは、葵が自分をダシにして、
父親からお金を搾り取ろうとしていると伝える。
だからずっと入院していると。
しかし三軒家は、それは言い訳で、母親がかつて日本人で初めて優勝したコンクールに、
同じ歳で挑戦するはずだった、しかし事故にあったことで逃げていると伝える。
怒ったカンナは、二度と来ないでと伝えた。

その帰り、一人道を歩く葵を発見する三軒家。
後を追うと、葵は公園でひとり踊っていたのだ。その様子をカメラに収める。
さらに再びカンナの病室を訪れ、カンナを無視してカメラをテレビに接続しだす。
するとそこには、ひとり踊る葵の姿が。
結婚や出産でプロのバレエダンサーをあきらめ、踊れなくなったカンナのために
バレエ教室も閉鎖して、でも葵さまは踊ることは諦めきれず
一人で夜の公園で毎日踊っていると伝えた。

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ちちんぷいぷいを救うため、テナントに入るお店などを探しまわる新宿営業所の面々。

タイ式マッサージの店で施術中の布施は、人気が出てきたならもう一店舗増やしたら?と提案。
足立は夜に店を出し、行列ができる占い師のもとへ。
占いを受けると、あなたは出世すると言われ浮足立つ。
しかし、そこは元エースらしく、立て直し店を出さないかと提案する。
八戸と宅間はおでん屋に。最初は雑談をしていたふたりだが、
宅間はおでん屋の主人に店を出さないかと提案。
屋代は飲食店へ飛び込み営業していると、行列ができるメイドカフェがあるよと教えられ、
メイドカフェへまた飛び込み営業をする。

老夫婦の二度目の内観を終え、意気揚々と三軒家にもうすぐだと報告する白洲。
しかしすぐに、老夫婦から断りの電話が入ってしまう。
落ち込む白洲に向かい三軒家は、今まで何人もの新人に出会ったが、
白洲美加ほど学習能力のない人はいなかった。会社を辞め、守ってくれる人を見つけなさい。
それが白洲美加の生きる道です!と伝えた。

落ち込み、トボトボと帰り道を歩く白洲の前に、足立が帰ってくるのが見える。
するといきなり足立に結婚を申し込む白洲。
自分はみんなのもので、誰もと結婚しないからダメだと断る足立に、
最後の記念にキスをねだる白洲。
しかし足立はできず走り去り、その様子を宅間が木の陰から見守っていた。

翌日。白洲はショックで案の定無断欠勤。
本社の常務から屋代宛に電話がかかってきた。
ちちんぷいぷいの入っているビルは、本社が直轄で再開発を考えている
エリアのモノなので手を引けという命令だった。
こころには申し訳ないが、諦めようという屋代。
それを聞いた三軒家は屋代の前にツカツカと歩み寄り、
あのビルは自分が売る、そのために最適なお客も見つけてあると断言。
そして屋代を「会社の犬!」と罵倒する。
反論しようとする屋代に向かい「テーコー不動産に守ってもらう義理はありません。
大切なのはお客様です。屋代課長はこころさんの人生を背負ったのではないのですか?
でも、見放すのですね。だから会社の犬なのです。私はクビになっても構いません!」と伝えた。

言い終わると外出する三軒家を、再び追う庭野。
庭野は三軒家が辞めるなら、自分も会社を辞めると伝える。
自分が働きたいのは、テーコー不動産ではなく、三軒家万智の下なのだと。
しかし、甘ったれるなと庭野をビンタする三軒家。
いつもの無表情が少し崩れた雰囲気で、庭野の前を後にした。
呆然と立ち尽くす庭野。

その夜、ちちんぷいぷいに訪れた屋代。
こころに状況を報告すると、こころは諦めると伝えた。

翌日、三軒家が連絡もせず出社してこない。ざわつく所内。
庭野は家で倒れているかもしれないと、三軒家の自宅まで走って出ていく。
足立は「課長、三軒家さんがいないぐらいで、どうしてみんなバタバタするんでしょう。
三軒家さんがいなくなったら、僕がチーフになります。
きっと働きやすくなりますよ。僕、自信あるんです」と宣言した。

一方、三軒家の自宅に向かって走る庭野に三軒家から電話が入る。
実はシンガポールにいて、いまから帰るという。
用件だけ伝えられ電話は切れた。

そして、カンナが入院する病院に行き、ビルへ内観に訪れた。
まずは2Fへ案内するも、バリアフリーじゃない室内に不満を漏らす葵。
しかし三軒家は意に介さず、1Fへ移動する。
そこには庭野が待ちかまえ、目の前のカーテンを外すと一面鏡張りの壁と
バレエに使われるバーが現れた。庭野が壁紙やじゅうたんをはがし、
きれいにしていたのはバレエスタジオにするためだったのだ。
三軒家は2Fで暮らし、1Fでバレエスタジオを運営すると提案。
しかも、踊るのはカンナではなく、葵だと伝える。
葵が踊れば、カンナも踊れるようになる。愛はお金です。人は愛する者のためならお金を惜しみません。
ご主人はいくらでも出すとおっしゃいましたと伝え、
そのご主人と電話がつながっているので話しますか?と問う。
しかし、話をしようとしないふたり。
代わりに三軒家が、このビルを10億で買っていただけますかと問い、
1棟まるまる購入させることに成功する。
カンナは立ち上がり、葵に向かって「私、また踊れるかな」と、抱き合うふたりだった。

その足でちちんぷいぷいに訪れた三軒家。
このビルが売れたので、ちちんぷいぷいを続けてくださいと伝え、
颯爽と立ち去る。諦めていたこころは涙ぐむ。

営業所に戻り、屋代にビルが売れたことを報告する三軒家。
屋代は、その契約は自分が売ったことにして、責任を取ると伝える。
三軒家を辞めさせないためだ。
しかし、三軒家はそれでも自分の売り上げだと譲らない。
屋代は「一生テーコー不動産で働くと思っていた。しかし、君と出会ったおかげで、
どこでも働けると思った。仲良く辞表を出そうか?」と伝えるも、
三軒家は「仲良く…とは?」と疑問を呈す。
ふたりの様子を、庭野は物陰で聞いていた。

そして1年後。
南の島らしき場所で自転車を走らせる屋代。
向かった先には、サンチー不動産の看板が掲げられていた。

テーコー不動産の新宿営業所は、布施が課長に。足立がチーフになっていた。
さらに、宅間と白洲が結婚して、もうすぐ赤ちゃんも生まれると言う。
庭野は白洲のお腹に手をやり、動いたなどと楽し気な様子。

葵はバレエスクールを開催し、カンナもバレエを再開。
一度はあきらめたコンクールに挑戦すると言う。
ちちんぷいぷいは昼の営業を始め、バレエスクールに通う子供たちでにぎやかだ。

ハッピーエンドで「家売るオンナ」終了。